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JOURNAL


なぜ今、クワイエットラグジュアリーなのか
クワイエットラグジュアリーの本質は、モノとの向き合い方、「豊かさ」そのものに対する価値観の変化です。ファッションにおいてだけでなく、“真のラグジュアリー”というものは、誰かに見せびらかすものではなく、謙虚さとともにあることで品格をもたらしてくれるもの。さまざまな分野で「見せびらかしの消費」から「自分自身を満たすためや、質の高い経験やモノへの投資」というように人々の価値観が移ってきていることの表れだといえるでしょう。

Yuichiro Noguchi
10月17日


地方活性化に必要な条件
ニューヨークや東京の例でも共通しているのは、新しい文化が生まれるのは都心部から少し外れた場所です。1980年代のSOHO、2000年代のブルックリンは元々倉庫街で、人が集まる街に近い割に家賃が安く、クリエイターやアーティストらが小さなオフィスやアトリエを構えたりするのにちょうど良かったそうです。東京でも1980年代の代官山や、1990年代の裏原宿、その後の中目黒辺りは、少し似たような状況だったと思います。当初は大資本のチェーン店ではなく、個人経営の個性的な店舗ばかりです。いずれもそれらの人々を中心に新しいコミュニティができ、そこからさまざまな文化が生まれていきました。80〜90年代のジュリアーニ市長時代に、タイムズスクエア周辺が再開発され、タイムズスクエアの7Avあたりにあった風俗産業地帯が根こそぎ一掃。後に残ったのはスターバックス、マクドナルドなどの大型チェーン店ばかりで、人気のダイナーや小規模のカフェも無くなり、観光客向けの店だけが残った。

Yuichiro Noguchi
10月12日


ポストモダニズム
Memphis Milano (メンフィス・ミラノ)は1981年に結成された多国籍からなるデザイナー集団で、1980年代前半にイタリアを中心に世界のデザイン・建築に影響を及ぼしました。またデザインにおけるポストモダンの代表としても一世を風靡。 グループの中心人物は、イタリアの建築家でインダストリアルデザイナーのエットレ・ソットサス。
1980年12月11日の夜。若いデザイナーや建築家たちがエットレ・ソットサスのリビングルームに集まって、「メンフィス」が誕生。メンフィスという名前は、エットレ・ソットサスのお気に入りの1曲だったボブ・ディランの「Stuck Inside of Mobile with Memphis Blues Again」という曲からの拝借したもの。

Yuichiro Noguchi
9月21日


福岡に暮らすフランス人男性
9月の初め、私たちは福岡を訪れました。その目的は二つありました。ひとつは、地元のモダン建築の独自性を探ること、もうひとつは、1950~1980年代のヨーロッパ・ヴィンテージ家具で知られるブティックを巡ることです。最近「In the...
Florian Loiseau
9月16日


なぜ日本のインテリアデザイナーはヨーロッパのヴィンテージ家具に惹かれるのか?
日本のインテリアデザイナーは、ますますヨーロッパのヴィンテージ家具に惹かれており、ミッドセンチュリーモダニズムや戦後フランスのデザインを、日本のミニマリズムや職人技の理念と融合させています。このクロスカルチャーな対話によって、時代を超えて機能的で、歴史や自然とも深くつながるインテリアが生まれます。
Florian Loiseau
9月16日


カリフォルニアフィニッシュ
アメリカ・ニューヨークのヴィンテージ家具を扱うあるディーラーが、「ニューヨークでは古いままの状態の家具が好まれるのに対して、カリフォルニアでは新品のようにレストアされたものが好まれる。だから、そういった仕上げをカリフォルニアフィニッシュと呼ぶんだ」という記事を読んだことがあります。

Yuichiro Noguchi
8月24日


リノベーションマンションが売れない理由
本来、リノベーションマンションは、既存のマンションにはない個性的な間取りや内装を作れるのが最大の魅力。既存マンションが、価格と売れやすさを考慮して、万人受けする標準的な仕様になっているのに対して、それでは満足できない層にとって、リノベーションがその課題を解決してくれるのです。そのような人々が求めるものは、合理性や経済性だけでなく、独自の価値観など、一般的には理解されにくい面も多分にあります。そのようなニーズをきちんと捉え、実現させることが、リノベーションを成功させる秘訣ではないでしょうか。

Yuichiro Noguchi
7月11日


マンションリノベーションの資産価値
マンションリノベーションが、必ずしも資産価値を上げるわけではありません。適切なリノベーションは資産価値を維持・向上させる可能性がありますが、住人の趣味や個性が色濃く反映されたリノベーションや、安っぽい素材や設備のリノベーションは、逆に資産価値を下げる可能性があります。

Yuichiro Noguchi
6月24日


ヴィンテージマンションに暮らす
近年ではマンションでも、東京都内の高級住宅街を中心にヴィンテージマンションと呼ばれるものがいくつかあります。高級マンション創生期の代表作・川口アパートメント(1964年)を始めとする、代官山マンション(1971年)、広尾ガーデンヒルズ(1987年)など、数多くの著名人らが居を構え、竣工から数十年以上を経た現在でも高い人気を博しています。アメリカでは、I’M OKのラリー・シェーファー氏が、カリフォルニアのミッド・センチュリー期の建築家ルドルフ・シンドラーの住宅(1935年)を、VISVIMの中村ヒロキ氏は、建築家リチャード・ノイトラによって、1960年代に建てられた住宅を復元するプロジェクトを立ち上げるなど、著名な建築家の住宅を後世に残そうとする人たちもいて、日本でも解体寸前だった吉阪隆正氏の設計した住宅《ヴィラ・クゥクゥ》(1957年)を、鈴木京香さんが継承しています。

Yuichiro Noguchi
6月15日


「自分らしく生きる」ために感性を磨く方法
そもそも何のために働くか、きちんと考えたことがあるだろうか。働くのが当たり前だからといって、何も考えずに働いてはいないだろうか。働くことの意味や、何のために働くのか。そのことが分かってなければ、どんな仕事を選んだら良いかも、どんな仕事が自分に合っているのかも分からないのではないか。そのためには、まず自分というものを知る必要があるのではないか。
自分は、何が好きで、何が嫌いか
自分は、何が得意で、何が苦手か

Yuichiro Noguchi
6月9日


ピエール・ブルデューの文化資本論
文化資本は、「お金以外の豊かな人生を送るために必要なものや能力」と定義することができ、文化芸術の素養やテーブルマナー、言葉遣い、余暇の過ごし方など、これらを文化的な資本として捉えた概念で、「豊かな人生」とは経済的なものだけでなく、健康や人間関係の充実も含まれ、モノ、価値、行動様式がそれにあたる。例えば同じ年収帯の家族がいて、同じ予算で夕食へ行くとして、ある家族は焼肉食べ放題を選び、一方の家族はイタリアンレストランを選ぶ。つまり、食事というものをどのように捉えているか、お腹いっぱいになるのが目的か、良質なものを適量食べて感動することが目的か、というように判断の根底で影響を与えるのが文化資本である。

Yuichiro Noguchi
5月18日


マクドナルド化するスターバックス
1993年、アメリカの社会学者ジョージ・リッツァ氏が著書『マクドナルド化する社会』にて、マクドナルドの経営理念とそれを象徴する合理化が現代社会のあらゆる場所に浸透していることを指摘し、それを「マクドナルド化」と名づけました。

Yuichiro Noguchi
3月10日


名作照明ドラマ『ハルカの光』
『ハルカの光』は、2021年2月8日〜3月8日までNHK Eテレで放送されたテレビドラマ。名作照明の虜となった女性・ハルカの物語。

Yuichiro Noguchi
2月11日


リビング照明がフロアランプだけで良い理由
リビングの天井にオシャレなペンダントランプを付けたいと考える方がとても多いようですが、リビングは家の中でも最もリラックスして寛ぐ場所。一日の仕事を終えて「さあリビングで寛ぐぞ!」という時に最も部屋中に光が拡散される天井につけた照明では、今ひとつ気分も上がらないのではないでしょうか

Yuichiro Noguchi
2月9日


居心地のいい部屋の作り方
居心地のいい部屋というと、オシャレな部屋をイメージする人は少なくないのかも知れませんが、オシャレなお店やファッションも、時間と共にだんだん普通になってしまうように、オシャレなだけではファッションもインテリアもすぐに飽きてしまいます。それでは居心地のいい部屋とはどんな部屋でしょう。

Yuichiro Noguchi
1月31日


いい飲食店の条件とは
いいお店とは、ただお腹を満たすためだけの場所ではなく、店の雰囲気を始め、そこで働く人や集まる人も含めて、食を通じて新たなカルチャーが生まれる場所。

Yuichiro Noguchi
1月23日


海外に学ぶ照明の使い方
日本では普通でも海外の人から見たら普通ではないことは沢山ありますが、そのひとつに照明の使い方があります。会社や病院、スーパーなどが明るいのは日本も海外も変わりませんが、お家の照明が明る過ぎるとよく言われます。確かに日本では会社でも自宅でも明るいのが好まれます。

Yuichiro Noguchi
1月5日


「シンプル」と「ミニマル」は全く違う
さまざまなジャンルで「ミニマル」を代表するブランドやアーティストに共通するのは、いずれも一見シンプルに見えるものの、それはその人の思想や哲学、造形へのこだわりから生まれた結果であり、決して単純なものではありません。どちらかといえば「シンプル(=簡素・単純)」とは真逆のアプローチか

Yuichiro Noguchi
2024年12月28日


なぜエシカルな服は高いのか?
世界の繊維市場の52%を占めるポリエステルは耐久性に優れ、メーカーにとって費用対効果が高い反面、生分解しないという大きな欠点があり、廃棄されたポリエステルの衣服は何十年、何百年と埋立地に残り続けます。

Yuichiro Noguchi
2024年12月1日


リノベーションするなら物件探しから
最近は多少古くても手頃な価格で購入できる中古マンションの需要が増えていて、その中でも中古を買ってリノベーションという選択肢が一つのトレンドになっています。但し、リノベするからといって安易に安い中古マンションを選ぶと後々後悔することにもなりかねません。

Yuichiro Noguchi
2024年11月2日


美容室の照明の選び方
美容室の照明はというと、色温度が場所によってバラバラだったり、昼白色だけの明るい店内になりがちです。明るい店内の美容室はとても多く、前述の法律や作業性、安全性から見ると当然の結果とも言えますが、お客様や働く人の居心地を考えると、必ずしもそれが正解とは言えない面もあります。

Yuichiro Noguchi
2024年10月14日


クワイエット・ラグジュアリー
「クワイエット・ラグジュアリー」とは、英語で「Quiet(静かな、控えめな)」+「Luxury(高級、贅沢)」と表記されるように、文字通り「静かな」「控えめな」ラグジュアリースタイルのこと。
一目でハイブランドだと分かるようなロゴやモチーフのない上質で落ち着いたデザイン。

Yuichiro Noguchi
2024年10月1日


ハンナ・アーレント
ハンナ・アーレント(1906-1975)は、ドイツ出身の政治哲学者で思想家で、第二次世界大戦中にナチスの強制収容所から脱出し、アメリカへ亡命したドイツ系ユダヤ人の女性です。代表作『全体主機の起源』(1951)で、ナチズムとスターリニズムなど全体主義の本質と危険性について明らかにし

Yuichiro Noguchi
2024年9月1日


賢いお金の使い方
世の中にはお金の使い方が上手な人と下手な人がい流と思いますが、単純にお金持ちだから上手、貧乏だから下手というわけではないようです。お金があっても散財すればなくなってしまうように、お金持ちだろう貧乏だろうと、収入よりもたくさん使えば足りなくなるのは当たり前。

Yuichiro Noguchi
2024年8月23日
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