富裕層といえば、豪邸に住み、高級車を乗り回しら何でも好きなものを買って、毎日美味しいものを食べ、海外旅行にも頻繁に行き、日々贅沢な暮らしをしているといったイメージを持つ人が多いのかも知れません。
時折りテレビで見かける「富裕層」は、前述のような印象の人が多いように思いますが、実際にお会いするとテレビのイメージとは全然違う場合もあります。
最近では、MLBの大谷翔平選手がものすごい年収を稼いでいるにもかかわらず、その人柄同様に金銭感覚も話題になっています。少し前だと、元ZOZOタウンの代表・前澤友作さんのお金配りが話題になり、こちらはそのお金の使い方に注目が集まっていました。
スターバックスコーヒーは他のコーヒーショップと比較すると価格は高めです。今ではどこにでもあるコーヒーショップになりましたが、日本に上陸した当初はお洒落な店内に加え、スタッフの質が高いことも人気の一つでした。
それまでもお洒落な店内のカフェというのはあっても、お店の接客が注目されることはあまりありませんでしたが、スターバックスのマニュアル的でないフレンドリーな接客が多くのスターバックスファンを獲得に繋がったといえるでしょう。そのことはビジネス界でも度々話題となり、そのブランド作りを解説した書籍も数多く出版されています。
スターバックスが売りにしているのは、単にコーヒーを売っているだけでなく、「スターバックス体験」といった店舗の雰囲気や接客など様々な体験を含めた価値を重要視しており、それを含めた価値が価格に反映しているともいえるでしょう。
富裕層が好みそうなラグジュアリーホテルや高級旅館も同様で、エントランスに着いた時から帰る時まで全てにおいて上質なサービスが提供され、部屋はもとより食事やアメニティなど、細かな部分まで気が使われており、価格に見合ったサービスを受けられます。
単に宿泊するといった面だけを比較すると高額に感じるかも知れませんが、それに関わるすべての面で最高のサービスを提供されているのだとすれば納得のいく価格になっているかと思います。
海外では良いサービスに対してチップを払うという習慣がありますが、それによって従業員が積極的に良いサービスを提供することにつながっているといえますが、日本にはその習慣がないために全体的にサービスに対する意識が低いのかもしれません。
「コーヒーを飲む」「宿泊する」「食事をする」「買い物をする」などの体験は多くの人が関わりながら提供されています。良いサービスの考え方も人によってそれぞれで、「上質なサービス=良いサービス」とする人もいれば、「価格の安さ=良いサービス」と思っている人もいるでしょう。上質なサービスを追求すればコストは上がりますが、コストを下げようとすれば何かが犠牲になっているのが当然です。
巷には「サービスしてよ。」といって値引きを求める人がいますが、それは「手抜きしていいから安くしてよ。」いってるようなものです。「上質なサービス=良いサービス」を提供しようとしている人に対しては、とても失礼なことになります。
近年、巷に溢れる食べ放題やビュッフェはお得で満足度が高そうに感じますが、通常よりも客単価は高くなりますが、反対に原価は低く料理も作り置きでサービスも必要ないために、お店がとても儲かるという仕組みになっています。
一般的には価格の安さを求める人が多いように思いますが、目の前に提示されている価格は本当に安いと言えるのでしょうか。反対に高いといわれるようなブランド品は単にネームバリューだけで高く売られているのでしょうか。
富裕層といわれる人たちが必ずしも贅沢な暮らしをしているわけでもなく、案外質素であったり、実は堅実であったりもします。本当に価値のあるものだけにお金を使い、そうでないものにはお金も時間も使わない。そのようなお金の使い方が、結果的に多くの資産を手にしているということではないでしょうか。
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