• Yuichiro Noguchi

リビングにペンダントライトが向かない理由

 照明というと殆どの人がペンダントライトを探されていますが、実際にはダイニングテーブル以外でペンダントライトを必要とする場所は殆どありません。

 日本の場合、実家などで天井高くに取り付けられたシーリングライトや和室のペンダントライトのイメージが強く、照明は天井につけるものという固定概念を持っています。

 だからオシャレな部屋の照明というとシャンデリアやペンダントライトくらいしか思い付きません。


 シャンデリアの場合はそれなりの天井高が必要になるし、昔の富裕層の家にあるものといったイメージも手伝ってあまり人気はありません。あとは消去法でペンダントライトということになるのですが、そのような現状をうけてか照明のカタログにはペンダントライトの種類だけはとても豊富に揃っています。


 そもそもペンダントライトはダイニングテーブルのように明るく照らしたいところの上に設置して使います。逆にいえば、真下に何もない場所には本来は使わないものでもあるのです。


 また電球の明るさが100W以下のペンダントライトは、そもそも部屋全体を照らすほどの明るさはありません。出来ればテーブルの上から60〜80cm程の高さに照明器具の下端がくるように設置するのが理想的で、そうすることで天板の上だけ適度に明るくなり、ダイニングテーブル周りがとても良い雰囲気になります。

それ以上に高くすればするほどテーブル上の光はドンドン弱くなり、周囲に薄暗いぼんやりとした光が広がるだけになります。


 ペンダントライトの床からの高さは、テーブルの天板の高さが70cmの場合で130〜150cmです。これを仮にリビングのコーヒーテーブル(約40cm)の上にあてはめると100〜120cmになりますので、相当に低いということが分かるはずです。

 ちなみに壁掛テレビの中心の高さが床から100cmが一般的なので、ソファに座ってテレビとペンダントライトが同じ高さになります。


 リビングの場合は上の方へ設置すれば良いと思われるかも知れませんが、前述の通り、ペンダントライトは高く上がれば上げるほど、”ぼんやりとした光”が広がるだけですので、そもそも部屋の用途に合っていないのです。


 それではリビングにはどんな照明が良いのかといえば、『フロアライト』が最も適しているといえるでしょう。

 フロアライトにも色んな種類がありますので、それぞれの部屋の大きさや用途に合ったものを選ぶ必要がありますが、一般的には高さが130cm程のものをソファの横に置くのが定番の使い方です。特にソファの背面が壁の場合は手元の灯りだけでなく、光が壁にあたり周囲を明るく照らしてくれるます。


 ペンダントライトを高くすれば手元は暗くなりますが、130cmの高さのフロアライトの光はソファに座った時には視線の少し上から手元を照らすのに丁度いい高さにあり、天井よりも低い位置にある光はそれほど強くなくても十分なので、人に優しい柔らかな光が広がります。


 あとは小さなテーブルライトや壁付のブラケットライト、間接照明など、それぞれ違う種類のいくつかの照明を組み合わせることで、様々な陰影のある雰囲気の良い空間が出来上がります。間取りがLDKの場合はそこにダイニングテーブルの上にペンダントライトを下げることで、宙に浮いたペンダントライトが丁度いい具合のアクセントになるのです。


 照明はそれぞれ用途に合ったものをきちんと選んで使うことで本来の機能性と光の効用が引き出されます。単に空間全体を明るく照らすのではなく、それぞれ『必要な場所へ必要な光』を届けることをしっかり意識して選ぶと、同じ部屋でも全く違った印象になるはずです。


 

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